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がん治療と看病専念して!高額医療費の申請先と外来・入院費用と保険

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私の母はがんで亡くなりました。闘病中、医療費の工面や心配、保険や高額医療費の手続き等に追われ、患者本人への看病に集中することができませんでした。制度や仕組み、申請方法を知っているだけで家族との時間、精神状態が全く異なると思います。保険や高額医療費制度について体験談を綴ります。

 

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がん患者を抱える家族にとって過度の負担になるのが医療費です。患者名義の保険に入っていれば、がんと診断された時点で給付金が保険会社から支払われますが、時に、保険を契約していても、保険対象外の病気であったり、保険に入った時期と、がんの診断がされた時期との兼ね合いで保険金が支払われないケースがあります。

 

 

家族ががん!残りの人生のサポートに全力を注ぎたい

 

自分や家族ががんと診断されたときに、お金の心配をせずに、残りの人生をどう生きるか、どうサポートできるかに力を注げるように保険関係のこと、医療費関係のことは知っておいて損はありません。

 

「自分は病気にはならない」

 

と自分の体に自信のある人ほど紳士に受け止めてもらいたい問題です。女性は特に「更年期には体調を崩すもの」という先入観があるために、体の調子が悪いのも更年期のせいにしがちです。

 

実際に私の母は体の調子が悪くて、内科や、胃腸科を受診したけれども胃薬を処方されただけで、状態はよくならず、体に黄疸が出てはじめて十二指腸乳頭部がんが発見されました。

 

まずは当たり前のようですが、定期的な健康診断は必ず行ってください。しかしながら健康診断で見逃されてしまうことも多々あります。いつもと違う体の異変を感じたら、1ヶ所の病院で診断するのではなく複数の病院で診断されてください。1ヶ所目の診断がもし間違っていたら命取りです。

 

 

保険を知っておこう。新規契約や切り替えは期間に注意!

 

また自分が入っている保険はどういう病気に対応しているのか?金額はいくらなのか?詳細の把握は必要です。

 

がんの場合、がん保険を契約して3ヶ月間、あるいは91日間が経過しないと保険金が給付されないなどの規定があります。

 

保険会社によって規定が異なってくることもあります。必ずご契約の保険の規定を把握しておくことを強くおススメします。保険を他社に切り替える場合は、この空白の3ヶ月を考慮に入れて、金額的には大変ですが、切り替えたがん保険が適用されるときまで、前の保険を解除しないようにしたほうがいいです。

 

たった3ヶ月の保険料を出し惜しみして、いざというときに保険金が出ないというケースになっては泣くに泣けません。

 

 

がん保険に入っていなかった母

 

私の母の場合、がん保険に入っておらず、当時お金のやりくりで頭がおかしくなりそうでした。彼女の勝気な性格が災いしました。

 

亡くなる寸前に養老保険に入っていて、女性特有の病気に対応したオプションをつけているのが分かりましたが、担当の保険のセールスのおばさんから「保険に入った時期が病気が分かる数ヶ月前なので、保険金が出るかでるかどうか分からない。出なくても私のせいにしないで欲しい」といわれました。

 

がんと診断された日と保険に入った時期をきちんと調べてくれればいいだけの話なのに。と怒りを覚えました。保険のセールスの方を選ぶときは信頼できる方を選んでください。セールスの方の中には自社の保険の詳細を聞かれて答えられない人が結構います。答えられなくても本社に問い合わせなど丁寧に対応してくれる、信頼できる人を選んでください。

 

母の場合、結果的に亡くなってから保険の請求をする形になりましたが、がんの分も含めてすべて保険金がおりて、治療代のために方々に借金していた分をどうにか返還することができました。

 

もしこれがなかたっらと思うとぞっとします。

 

 

高額医療費の手続きしてるのに月18万!?

 

がんの診断を受けた母は、高額療養費の手続きを、がんが発見された時点で、病院で行なっていたにもかかわらず、月の支払額が最も多いときで17~18万でした。

 

高額療養費対象の病気になった場合、個々の収入で月々の支払いの上限が決まります。彼女の場合、8~9万ぐらいのはずだったのになぜだろうと思っていました。入退院を繰り返していたので、

 

入院だけの月と、

外来と入院をした月と、

外来だけの月の3つのパターンがありました。

 

ある月のほとんどを入院していて、その月は約9万の支払いだったのに、入院は1~2週間ぐらいであとは週1回の外来の月は倍近くに金額が跳ね上がりました。

 

外来だけの月はまた8~9万ぐらいでした。

 

 

高額医療費制度のややこしい背景

 

調べてみると、高額医療費の計算にはややこしい背景が加わっていました。これを調べたのは2012年6月ごろです。

 

入院にかかった医療費と外来にかかった医療費とはお金を管理する管轄が違っていることが分かりました。そのために入院と外来を同じ月に行った場合、高額療養費の上限をはるかに超えた金額が請求されることになります。

 

なぜそうなっているのか疑問です。

では、同じ月に入院と外来を繰り返した時の、高額療養費からはみ出た分は返ってこないのでしょうか?結論から申しますと、手続きをしていれば返ってきます。

 

しかしながらすぐには返ってきません。彼女の場合は、1度、病院で高額療養費の手続きを取っているので、約1年後ぐらいに協会けんぽから通知があり、支払った額の1部が返金されました。高額療養費の相談をする場所が自分の保険証の管轄の場所だということを始めて知りました。

 

高額療養費の対象となる手続きをすれば、支払った金額の1部は返還されますが、手続きとは別に医療費の自己申請が必要になります。自己申請しなければ返還は支払った1年後ぐらいの時期になります。自己申請をすれば数ヶ月のうちに返ってきます。

 

一時的にくる金銭的負担の度合いが違います。高額医療費の対象となる手続きは彼女の場合、病院でやれたのですが、それとは別に月々の支払額の1部を返還してもらうための自己申請が協会けんぽや加入する健康保険組合に必要となってきます。

 

 

がんの治療はその時が勝負!1年後に還ってきても意味がない

 

このことを知っていれば大変な時期のお金のやりくりが少しはましになります。がんの治療にはそのときに大きなお金が必要で、1年後にお金が返ってきてもあまり意味がないのです。

 

また、外来しかいってない月も返還がないわけではありません。返還されないだろうと頭から決め付けないほうがいいです。彼女の場合、外来だけの月も5~6千円ぐらいでしたが戻ってきました。

 

 

医療費の領収書は必ず取っておいて!

 

高額医療費の手続きと返還の申請、各種のがん保険を上手に使いながら、いざというときの治療に専念できるようにしていきましょう。自分と家族のことを考えていく上で、高額療養費のことを知っておくことは大切なことです。

 

領収書は必ず取っておいてください。

 

患者本人が判断能力がなくなっていて、領収書をなくしてしまっていたら、その旨を協会けんぽや各自の健康組合に相談して下さい。対応してくれます。

 

 

母や私の家族のような思いを誰にもしてほしくありません。